アナタハシニマシタ
修は物音で目が覚めた。



「おはようさん。昨日は頑張っていたね。今日もその調子で頑張ってくれよ」



テーブルには朝食が並んである。ハムエッグにサラダ、焼きたてのトーストが二枚。そして牛乳。元気になれそうなメニューだ。



空腹だった修は一心不乱にそれらを食べる。あっという間に一人前を食べ終え追加でトーストを焼き始める。



「今日も元気だね。その調子で今日から学校の方に調査しに行ってくれ」



トースターからチン！という音が鳴った。しかし、修はそれを取り出さずただ優次の方を見る。



「調査って何をですか？」



「そりゃ、決まってるでしょう。行方知らずの女子生徒のことを聞きに行くんだよ。一応警察名義で捜査出来るからね」



完全に他人事のような口調である。任せている以上それは当然なのかもしれないが。



「時間は、放課になる三時三十分。それまでは自由にしていてくれ。後、これが学校への地図ね」



元気がついたが一気に修の元気がどこか虚空に霧散していったように肩の力を落とした。



「結構な進学校だからね。『あまり長時間一人の生徒に話しかけないように。』が校長殿の連絡です」



そう言って優次は残りのトーストを口に入れた。



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