アナタハシニマシタ
修はゆっくり考えてから答える。



「死刑囚」



「分からない」



一通りの質問が終わって今度は修が質問する。



「今の質問にはどういう意味があるんですか?」



「特に意味なんてない」



キッパリと言い切られた。



「意味がないわけではない。お前をはねた奴に関係することだ」



優次ね言っていることがよく分からない。



――これが大人の会話と言うものなのか。



修は大きく溜め息をついた。



「質問の答えだが――分からない」



「えっ?」



予想外の返答に修は声を出してしまった。



「この質問に答えは存在しない。『分からない』が正しいんだ」



優次は新聞開いて修が死んだと書かれた記事を見せる。



「なぜ記事が間違いか?――それは『悪い奴』の仕業なんだ」



修は理解出来ないでいた。答えの無い質問を出されしまいには『悪い奴』。小学生を相手に話しているような、意味不明な話。



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