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03 裕也先輩
「 …絢? 」
あれから何時間
経ったんだろう。
私は床に落ちた本の
まわりに体育座りをして、
ずっと泣いていた。
そんなときに、ある人の
声が聞こえた。
「 じゅ..潤 」
顔をあげると、廊下から
図書室を覗く潤がいた。
私の顔を見て、
凄く驚いた顔をした。
「 何その驚いた顔 」
「 いや、別に.. 」
私は急いで本を集めて、
本棚に戻した。
「 さっきここ歩いてたら
大量の本があたしに
降ってきたの!!
もう超痛くて
うずくまってたんだ 」
我ながら、下手な嘘をついた。
きっと潤にはバレてる。
それでも潤は「ドジだな」
って言って笑ってくれた。
( ありがとう )