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そんな潤とは裏腹に
いつもの倍,走った後みたいに

心臓が凄くばくばく
言っている。


私はまず、いつも座ってる
場所に正座をした。

いつもは寝転がってるのに
正座なんて,絶対に
変だと思われる。

そう思い,すぐに脚を
崩した。


潤は勉強中だったらしく,
テーブルには教科書と
ノートが広がっていた。


「 勉強中?
 …珍しいじゃん 」


「 まあな.
 気が向いたって奴? 」

「 なるほど. 」


「「 … 」」


すぐにまた
沈黙になった。

潤は教科書を読み出した。

いつもこんなに沈黙が
気になることなんて
なかったのに。


「 …潤 」

「 ん? 」


教科書をパラパラ
めくりながら返答をする潤。


「 今日の事なんだけど、 」

「 今日? 」


「 …こ,告白っていうか
 そ.そのー…、 」


教科書をめくる潤の手が
ぴたりと止まった。
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