邪魔してあげる
ショックが重なって頭がぐるぐる。クールな女を今まで気取っていたけど、思わず二人の前で頭を抱えてうずくまってしまう。

「大丈夫?ですか!?具合悪い?渡クンっ、はやく中にいれてあげて!」

「…大丈夫っす。ちょっと貧血気味なだけだったんで。」

立ち上がってもう一回落ち着いて相手をみてみる。
顔、微妙。悪くはないけど童顔で素朴すぎ。加えて淡粧。B。体…背丈も低いし百姓体系。中学生か小学生高学年レベル。D。服装、顔と同じくセンスはまあまあだけど地味め。B。もうとにかくなんていうのだろうか。花がない。飾り気がない。パンで例えたらコッペパンみたいな。よくいったら清楚。悪く言ったら地味。一目惚れでないことはたしかだな。じゃあ性格とか━…?

「えと…渡くんからよく話はきいてるんだあ。江利香ちゃんだよねっ。ささ、どうぞ中へ~。んぎゃっ!」

「ちょ…!」

バカだ。このひと。ドア閉まってるのに部屋に入ろうとして顔面強打してる。てか鼻血でてるって!どんだけトロいの!ダサッ!
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