僕と猫とりんごと。。。

春(ｼｭﾝ)

今日は7月20日。
明日からは待ちに待った夏休みだ。

ﾗﾝﾄﾞｾﾙにﾘｺｰﾀﾞｰや置いていた教科書を詰め込む。
僕―中村春(ﾅｶﾑﾗ・ｼｭﾝ)は心弾んでいた。

僕を一言で言うと『普通』だ。
勉強が出来るわけでもなく、
運動が得意なわけでもなく。

ｸﾗｽの中心と言うよりは
どっちかって言うと教室の隅でボーっとしているﾀｲﾌﾟだった。
友達も少なく、毎日を退屈に思っていた。

しかし、明日からは夏休みなのだ！！
家でどのｹﾞｰﾑからしようかと考える。
それだけでｳｷｳｷは高まっていた。

「それでは皆さん、交通事故に気をつけて帰ってください。」

先生の終わりの言葉を聞き、僕は教室を出ようとした。
そんな時、後ろから声をかけてくる人物が一人。

「ﾊﾙ～今日暇？新しいｹﾞｰﾑ買ったんだけど。」