僕と猫とりんごと。。。

「ふ～ん、そんなことしてたんだ。声はかけなかったの？」

「僕にかけられると思うか？彼女は別世界の人だよ、きっと。
　それに…この町であんな子は見たことないよ。」

話しを聞いていた有希の問いに問いで返す僕。
「ﾊﾙには無理だね」と有希は笑った。

「それにしても、ﾊﾙの口から恋ﾊﾞﾅを聞けるとは思わなかったよ。」

有希が言った言葉に僕はびっくりした。

…これは恋なのか？
確かに綺麗だとは思ったが…これは恋なのか？

いや、違うだろ。
恋なんて今までにしたことがない。
ｸﾗｽの女子を見ても何とも思わない。

「そんな訳無いよ。きっともう逢えないよ。
　それより、早くｹﾞｰﾑしようぜ！！何買ったんだ？」

これ以上話していると頭がこんがらがるので笑っている有希の顔に終わりを告げた。
「えぇ～面白かったのに～」と文句を言いながらもそそくさと新しく買ったｹﾞｰﾑｿﾌﾄを出してくる有希。

こんな話しをするのは初めてだった。
そんなことを思いながらｹﾞｰﾑ機のｽｲｯﾁをONにする。