【短】リミットLove
「ごめん…俺、小さい男だよな。」
端整な顔立ちの彼が落ち込んだような表情を浮かべる。
…ほんと、何してもカッコいいんだから、龍平は。
「ほんとだよ。」
素直になれないあたしはわざとそう言って歩き出す。
「おい、小雪…待てよ!!」
龍平はそう言って走ってあたしに追いつくと、あたしの腕をグッと掴んだ。
「いたっ…離してよ、龍平…。」
「離さねぇよ。」
「は?」
「……ったく、どーしてお前はいっつもいっつも気付かねーんだよ!!」
「なにに?」
龍平は、はぁっとため息をつく。
「だから、俺はお前が好きなんだよ!!
いい加減気付け、バカ!!」
龍平はそう言って手を放し、ずんずん歩いていってしまった。
え?え?
あたしは放心状態であったが、
「ちょ、龍平待ってよ!!」
我に返り急いで龍平を追いかけた。