ファーストキスは蜜の味。
ツカツカとよってきて、机のまえでとまった。
「ウタのお兄さん?」
口を開いたユウちゃんは、ちょっと頬が桜色に染まっていた。
そりゃそうだろう。
きっちり髪とかしていれば、恭兄はカッコイイんだからねっ。
普段のセンセイ姿からは想像つかないせいか、その場にいる三人は、恭兄の正体に気づかない。
それがなによりの救い、かな。
「お兄ちゃんっていうか……
幼なじみっていうか……お隣サン?」
なんて説明すればイイのかわからずに、あたしはしどろもどろに答えた。