ファーストキスは蜜の味。

「いひゃいっ!!」


期待していたのとは違った感触が……


あたしの鼻は、恭兄にガブッと噛まれた。

甘噛みとはいえ、ちょっと痛いよ。



鼻をさすると、恭兄がすぐに離れた。

「ご褒美が欲しかったら、一問でも解きな」

「うぅっ」

ご褒美が欲しいわけじゃないもん!!

あたしはノートに体を向きなおした。



あぁー…
なんで期待してたんだろう。

ため息ばっかがでて、悲しい気分。



キス…
――…して欲しかったな。

< 183 / 403 >

この作品をシェア

pagetop