ファーストキスは蜜の味。
「いひゃいっ!!」
期待していたのとは違った感触が……
あたしの鼻は、恭兄にガブッと噛まれた。
甘噛みとはいえ、ちょっと痛いよ。
鼻をさすると、恭兄がすぐに離れた。
「ご褒美が欲しかったら、一問でも解きな」
「うぅっ」
ご褒美が欲しいわけじゃないもん!!
あたしはノートに体を向きなおした。
あぁー…
なんで期待してたんだろう。
ため息ばっかがでて、悲しい気分。
キス…
――…して欲しかったな。