ファーストキスは蜜の味。
あたしはだるい体をめいいっぱい伸ばした。
――…ピピピピ
設定したアラームが鳴った。
「あ、あたし休憩終わりだ」
じつはバイトの休憩中だったり。
腰をあげると、くいっと腕を引かれた。
わわわっ…
バランスが……っ!!!
なんとか体勢は立てなおすと、にこっと爽やかな笑顔の大地がすぐそばにいた。
「ムリ、しないでちゃんとオレに相談しろよ?
親友なんだからさ」
優しいね、大地。
「ありがとう」
笑った優しい顔が、あたしの不安をときほぐしてくれた。