ファーストキスは蜜の味。
カワイイ――…
不覚にもあたしはその言葉だけで、幸せになってしまった。
やっぱおこちゃまかな?
「悩みごとなら、先生に相談してみなさい」
恭兄が突然教師の仮面をかぶって話し始めた。
に……似合わない。
ってか、なんか胸のあたりがザワつく。
「恭兄…」
「あぁ」
「……きしょい」
「あぁん?」
怒ったような、不機嫌な低い声。
ビックリしすぎて、思わず喉がヒクッて音を鳴らせる。
「心配してやってんのに、その態度か?」
「うっ」
そうだけどさ――…