ファーストキスは蜜の味。

ふっと、目のまえから光りが遮られた。


なんだろう?


そう思った瞬間――…



「――っ、きゃっ!?」

あたしはなにかに強く引っぱられて、体勢を崩した。


なに!?

驚いていると、カチャリと音が鳴った。

カギをしめた音。


「こんなはやくから廊下でてるなんて、めずらしいな」

「…恭兄っ」


口を押さえてあたしを引っぱったのは恭兄だった。


犯罪スレスレのことしないでしょ!!

誘拐犯かと思ったじゃんか!!

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