ファーストキスは蜜の味。

結局、昨日の女の人について聞くことはなかった。

正直ほっとしたような、残念なような、複雑な気持ちでいっぱいだ。

恭兄の口から彼女だって認められて、ノロケ話や恋愛相談なんか聞かされた日にゃ……



「確実に暴れるね」

思っていたことを代わりにユウちゃんにいわれ、あたしはビックリした。

「でしょ、でしょ!?
浮気なんてされて、黙ってられるわけナイのにさ!!」


あたしの話しではない。

ユウちゃんが話してるのは、リエちゃん。



そっかぁ、浮気……
――…浮気っっっ!!??


「リエちゃん、浮気されたの!?」

あたしは飛びかかるようにリエちゃんのほうを向いた。

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