ファーストキスは蜜の味。
「って、恭兄!!?」
何度がまばたきをして、意外と近かった体を突き飛ばすと、恭兄は痛みに顔をしかめた。
え…っ
――…リアル?
いまそばにいるのは恭兄!?
寝てた頭がしだいに覚醒した。
少し不機嫌顔になった恭兄は、あたしの鼻をぎゅっとつまんだ。
うっ……
息できねぇデス……!!!!
「おまえな、突き飛ばすこたねぇだろ」
「ひゃって、きょーひーがひるはんへ」
鼻つまむと言葉ってグチャグチャになるんだね!?
なにいってるか、自分でもわかんないよ。