ファーストキスは蜜の味。
「まさか恭一がいるとはね」
そりゃ驚くよね。
朝あたしの部屋に起こしにきたら、なぜか恭兄があたしの上にいるんだもんね。
現代版忍者の恭兄は、スランプ気味なのか、あたしの上から退くことなく陽クンと対面しちゃって……
動揺からなのか、陽クンは意味もなくハサミを動かしてる。
不審者として通報されたら、あたし引きとりにいくのヤダな。
あとで陽クンにお説教されちゃうだろうなぁ。
いままさに説教中なんだけど……
恭兄はつくり笑顔で陽クンに向きあう。
「驚かせてごめんな。
詠葉が夜一人が寂しいっていうから、非常識ってわかってながらきちゃったんだ」
ははは…っ
――…僕、だって。
んでもってあたしが寂しいんだってさ。
一度も口にしたことはナイですけどね!!!!