ファーストキスは蜜の味。
最初はだんまりを決めていた恭兄も、静かな沈黙とみつめるあたしに耐えられなくなったように、大きなため息をついた。
「おまえが他の男とばっか、かかわるからだよ」
そういった恭兄の顔は、少し怒りの色が混じっていた。
他の男とかかわるって、一樹や大地、バイト先の人とか、ってことだよね。
かかわって欲しくないから、あたしに好きっていったわけで……
それはつまり――…
「ヤキモチ!?」
「バカ、声でけぇよ!!」
……またバカっていった!?
大バカヤローの恭兄には負けるけどね!!