ファーストキスは蜜の味。
「イイなぁ、あんなカッコイイ人!!
――…今度紹介してねっ」
「ゆ、祐子!?
ま、ままままさか、その人のこと……っ!?」
「やだ、なにあせってんのよ?
一樹がちゃーんとイイコにしててくれれば、浮気なんてしないもん」
その言葉にほっとしたように、一樹がまたお弁当に手をつけ始めた。
本当この二人は仲がイイな。
喧嘩とかしても、すぐ一樹がおれちゃいそうだよね。
あたしの場合は……あたしがおれちゃいそう。
惚れた弱味、ってヤツ?
「聞きにくいんだけど、大地のことはどうするの?」
ユウちゃんの遠慮がちな台詞に、あたしも肩をビクッと動かした。