ファーストキスは蜜の味。
なんてワガママなんだろう。
大地にとってツライ状況にさせちゃうってわかってるのに、それでもそばからいなくなるのはイヤだ。
できることならまた四人で遊びたいし、四人でお昼も食べたい。
バイト先でも大地と話したい。
――…本当にワガママなあたし。
「本人に直接いえばイイじゃない」
「えっ?」
指差したほうを向くと、そこには人影があって――…
「大地っ!?」
いつでようかタイミングを見計らっていた大地は、頬をかきながら照れくさそうに笑った。
学校で一、二を争うカッコイイ男なだけあって、笑顔が爽やかだった。