ファーストキスは蜜の味。
きて欲しくもなかった放課後――…
「じゃあね、ウタ。
ちゃんといきなさいよ」
「…ヤダよぉ。
ユウちゃんも一緒いこうよぉー」
かけられた言葉に、即座に抱きついた。
親友ユウちゃんこと祐子からは香水の匂い、イイ香り。
「こらこら、そこでレズらない!!
なんなら俺も混ぜてーっ」
「もっとイヤ」
甘えるように近よる一樹にイーッと歯を向けた。
そんなかけあいを、クラス中が笑った。
みてのとおり、あたしのクラスはとても仲良しだ。
いつも誰かが騒いでは、それをみんなで笑って、そのくり返し。
たいてい騒ぐのはあたしとユウちゃんと一樹、あと他クラスの大地なんだけどね。
四人で仲良しだからさっ。