ファーストキスは蜜の味。
「ペットのしつけ、ちゃんとしないとな」
「…だから!!!!
なんであたしがペット扱いされてんのよ!!!」
「俺の秘密知ってるの、詠葉だけだし」
そりゃそうでしょう。
け、れ、ど、も!!
「あたしはペットなんかじゃないし!!」
憤慨したせいか、いつのまにか顔を真っ赤にして声を荒らげた。
「違うの?」
なんてとぼけた声で、恭兄はあたしをみた。
その視線をふりはらうように、力強く首を横にふって、全身で否定をあらわした。