オトコノコの気持ち!



「……嫌な目覚め方」



部屋は、設備はそこらの安アパートよか断然整っていたけど

(風呂が沸いたら機械的な女の声で知らせてくれるアラームがついてたり、二人一組だからか一人一部屋個室があったり)

あたしの想像してた(ドラマとかで見るような)洒落た内装じゃなかった。

あくまで“寮”であって、シンプルで傷のない、私立独特の雰囲気を持った部屋。




だけど窓は、すごくいい場所についていた


(空、青――――…)


狭いとこが苦手なあたしでも、息苦しくならない。


(でもまさか、こんなに自室が狭いとは思いもしなかった)


二人共有の部屋(リビング?)と食堂が広いのが唯一の救い。


「風呂も狭いし」


昨日の夜覗いたけど、朝シャンする気にもなんね。

あたしは人がいないのをいいことに、馬鹿でかく舌打ちをして布団を適当にはじに蹴り飛ばして、その場で服をポンポン脱ぎ捨てた。



……だって、これからは一切気を緩めらんないじゃん。

なんかよくわかんないけど、ほんとに泣きそうになって、ため息を吐いた。


(自分で決めたことだ)


< 101 / 152 >

この作品をシェア

pagetop