オトコノコの気持ち!
「……嫌な目覚め方」
部屋は、設備はそこらの安アパートよか断然整っていたけど
(風呂が沸いたら機械的な女の声で知らせてくれるアラームがついてたり、二人一組だからか一人一部屋個室があったり)
あたしの想像してた(ドラマとかで見るような)洒落た内装じゃなかった。
あくまで“寮”であって、シンプルで傷のない、私立独特の雰囲気を持った部屋。
だけど窓は、すごくいい場所についていた
(空、青――――…)
狭いとこが苦手なあたしでも、息苦しくならない。
(でもまさか、こんなに自室が狭いとは思いもしなかった)
二人共有の部屋(リビング?)と食堂が広いのが唯一の救い。
「風呂も狭いし」
昨日の夜覗いたけど、朝シャンする気にもなんね。
あたしは人がいないのをいいことに、馬鹿でかく舌打ちをして布団を適当にはじに蹴り飛ばして、その場で服をポンポン脱ぎ捨てた。
……だって、これからは一切気を緩めらんないじゃん。
なんかよくわかんないけど、ほんとに泣きそうになって、ため息を吐いた。
(自分で決めたことだ)