オトコノコの気持ち!
あたしだって。
他の奴らが歯食いしばってた時、自分の好きやってダラけてたわけだけど、でもやっぱ
……将来の選択肢、貰えるなら貰いたいじゃん。
(勝手だと、思うけど)
ぺたっ ぺたっ
キュッ
そのためなら、単位もらえるための努力なら、こんなの勉強するよりずっと楽してる。
それに、千都瀬や三雲先輩みたいにいい奴もいるし。
サアアア―――…
あたしがシャワーの蛇口を捻るより前からシャワールームの床は濡れてた。
冷たくなったそれは、あたしの素足に微弱に鳥肌を立たせ、痛いくらい勢いよくでたシャワーは、湯気をだして壁に飛び、床に跳ねる。
(那都の後か、なんかやだ)
(黙ってりゃいい男なのに)
長い睫毛に、スッと高い鼻、あんまいじってるようには見えない形のいい眉。
…まぁつまり、人間完璧はいないってことだ。