オトコノコの気持ち!
――――俺には、
“煙草”に見えるんだけど」
アナタの手に握られた
それは確かに、
私の
マイルドセブンですが。
「どこが凡人だ!
中学時代から非行ばかりして!今だって新田や高梨達とつるんでうちの不良グループの立派な一員だろ!」
「非行だなんてそんなぁ!ちょっとやんちゃなだけです!小林先生も学生時代はやんちゃだったんでしょ?」
担任の小林は、偉そうに教師面するくせにかなり若僧。
元ヤンって噂があって、『この高校で唯一話のわかる奴』と、生徒からの評価は高い。
「こういう時だけまともな言葉遣いして……。しかも誰から聞いたんだそんな話」
呆れ顔で校長を待つあたし達。ていうか何で、あたしが退学になんなきゃいけないんだ!
煙草なんて今時みんな吸ってるし、そりゃ言えないような事もたくさんしてきたけど、暴力事件とか、マッポに世話んなった事だけは一度もない。
万引きにせよなんにせよ、全部上手くやって来たし。
「小林」
「“先生”」
「小林“先生”」
「なんだ」
「何であたし、退学なの?」