オトコノコの気持ち!
「で、でも、髪とか――」
校長はあたしの長い髪を一瞥してから、また人が変わったようにペラペラと話し出した。
まるでそんなことはたいした問題じゃないと言うように。
「上からカツラ被っちゃえばバレないって。なんならこっちでいいやつ手配するよ。
メリットは、そうだな――。
向こうにいる間の一年間、学費を完全免除するってのはどうだい?それプラス、単位を全部1ずつあげよう。
これは君にとってかなりのメリットと言える気がするんだけどね。今のままじゃあ、卒業あやしいもんね」
「で、でも―――」
「それに勿論、できる限りのサポートはさせてもらうよ。
君がこのプロジェクトのためにすることはたったの3つだけ。
1つ、向こうの校長にバレないように勤めること。
2つ、向こうの生徒にバレないように勤めること。
3つ、向こうの校長がどんな人間か調べてきてくれること
…どう、簡単でしょ?」