オトコノコの気持ち!
メイクポーチとボックスを準備しながらぼんやりと思いだす。
あれは確か、中3の春。
受験の結果発表に当時親友だったユカと行ったときの夢だ。
ジャッ
カチャカチャ
ユカとあたしは中学で、いわゆる不良グループに所属してた。そん中でも目立った存在で、基本普通の子が多かったウチの学校で、あたし達は完璧浮いてた。
授業なんでかったるくてでなかったし、学校に来るかもあやふやで、毎日毎日仲間と遊んでばっかだった。
急に現実感出てきたのは、中3になってから。
勉強しなきゃと思ったんだ。
勉強に興味がでたわけでもなんでもない。ただ義務感?ってかで、しなきゃと思った。
「はぁ、」
着替えるはずが、いつの間にかアタシの顔は慣れた手つきで綺麗に化けてた。
鏡の中のあたしは脆い。