オトコノコの気持ち!
「あ!お昼休み終わっちゃう!」
誰かがそう言った途端、お局様以外のメスイヌ共は怠そうに顔を歪めた。
「えぇ~」
「せっかくこれからって時に」
‥‥これからってなんだ。
おもむろにマキガミ女が抱えてたサイフから長方形の白い物体をとりだした。
よくみると、メアドと名前会社名が記入された‥‥名刺。
あたしがア然としてその紙を凝視していると、あたしの心を通訳するかのようにお局様がマキガミ女に喝を入れた。
「年甲斐もなく高校生を相手にするなんてみっともない」
凛として吐いた正論に、マキガミ女とまわりのCanCamOL達の顔が引き攣る。
まるでなんかでっかい恥をかかされたとでも言うように赤面して、納得いかない表情を引っ提げて女達は踵を反した。
残されたお局様とあたし。
「あのお名前は‥‥?」
気まずさに耐え切れず、あたしは口を開いた。
かっこよすぎるお局様にお礼を言おうと思ったら、お局様は歩きだし、数秒の沈黙を設けて、去り際に
「佐々木真琴。
色々大変だと思うけど頑張って。あたしはいいと思うわ、その辺の男共より凛としてる」
意味深な言葉を残していった。