オトコノコの気持ち!

◆◆◆



トゥルルル―――

トゥルルル―――――




(……どーせ暇なんだから早くでなよ)



『はい、こちら栗北女子…』
「2の4の東堂ですけど」

『あ、東堂さんね。小林先生は今授業中で―――。
今日お休みするのなら私からお伝えしておこうか?』



どうやら小林はのうのうと授業をしてるらしい。
(こんな事態によくも……)

電話に出たのはあたしの大嫌いな英語の広瀬で、ズル休み電話だと思ってるらしい対応をしてきた。広瀬のこういう所が好きじゃない。いつも事務的で機械的な所も。

てゆうか別にあたし小林に用はない。あるのはあの



「いや、小林先生じゃなくて、校長先生お願いします」


『え?』



物事はそうマニュアル通りにいかないんだぜ、広瀬よ。

と思ってたら広瀬はいかにもな口ぶりであたしを待たせて、電話を保留に切り替える。


受話器からお上品なクラシック音楽が流れはじめた。


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