オトコノコの気持ち!
「………でも…」
ぶつぶつ言いながらまたあたしに顔を近づけてきた。
よくみれば、さりげなく肌綺麗っぽいし。
「……お前男にしちゃかなり可愛い顔してるし、そっち走ってみんのもいーかな」
「は!?」
また顔が熱くなる。
二度目なのに慣れない自分にもこの勘違い男にも苛立って、
あたしは震えるくらいこぶしを握りしめた。
「……『いーかな、ニコッ』
じゃないっしょ雲ちゃん……!
中学生は犯罪だろ!」
突然あたしをひっぱって、自分の背中に隠すと、ぴょんぴょんは本気で焦ったようにどなりだした。
………ていうかそこか?
話の流れとかでツッコむとこいっぱいあったけど
………そこでいいのか?
「あ、あの」
自分でもちょっと笑いそうになっちゃうくらい声が震えた。
「ほら……まだ声変わりもしてない男の子に……」
頭に『?』を浮かべてぴょんぴょんはさっきのあたしみたいに口を覆った。
「お……お……お……
男の子!!!!!!!」
あたしと勘違い男は、耳がキーンとなってほぼ同時に顔をしかめた。