オトコノコの気持ち!
「そういや何で名前知ってんの?」
「あんたが倒れたって宮本先生に連絡入れた時聞いた」
ふぅん、と気のない返事を返して気づいた。
「あ、おばちゃん!!」
ガンッ
激しく動いたから激しい頭痛があたしを襲った。
(やっべ…!はんぱな…!)
「~っ………!」
痛みに無言でたえていると、先生がアイスノンを持ってきた。
「多分こぶになるからこれで冷やしときな」
(こぶ…?なんで…?)
「みっちゃん謝ってたよ」
「み、みっちゃん…?」
弱々しくあたしが聞き返すと、先生はきょとんとして言った。
「『みっちゃん』だよ!
ほら食堂のおばちゃん!」
「あぁ…」
固いアイスノンが頭に余計痛いと気づいたあたしは、アイスノンをあてるのをやめた。
「なんか足跡がついて来るもんだから、不審者と間違ってぶっ飛ばしちゃったって笑ってた」
(……えぇ……じゃあ頭痛みっちゃんのせいじゃん……)
恐るべし、みっちゃん。
恐らくひどくやられたんだろう。
あたしの中からぶっ飛ばされた記憶が一切飛んでいたから。
――――――――――――――――――――――――――――――――――