オトコノコの気持ち!
#2






とぼとぼと寮に帰る。
部屋の場所は先生に教えてもらった。


先生のいる保健室は校内にあるから、また学校から寮まで歩いて帰るはめになっている。


『道覚える練習にもなるしいいっしょ!』


とか言ってガハハと笑った先生に、アイスノン片手に懸命に頭痛を堪えるあたしは、保健室から追い出された。


…それでつまり、今にいたるわけだけど。



(って~~~……)



ほんとに冗談抜きで、堪えるだけでも大変な尋常じゃない頭痛と必死で戦っていると、歩いてるだけなのに、なんか変な汗が出てきた。



(うそ…やばくない…?υ)



この事態にちょっとクラッとしたあたしは、校内から出てハッとした。

さっきまでまだ夕方よりの綺麗な薄青色だった空が、深い紺色に変わっていたから。

どんだけ寝たんだ、あたし…。



仮にも男のナリしてたって、中身は残念ながら女だし。

なんとかこの暗さに気づかない内に校舎からは出たものの、真っ暗になった学校を一人で歩くのは怖すぎる。



(帰りたい……っ!)



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