オトコノコの気持ち!
「ねぇ」
ハッ
「ななななに??υ」
(また見すぎちゃった……)
ガチガチのあたしを見て、一瞬きょとんとしたあと、優しく笑って彼は続けた。
綺麗な瞳に、あたしが写ってるのがわかる。
「ははっ、誰も襲ったりしないよ」
「ばっ……はぁ?!///」
多分またあたしの顔は真っ赤だろうけど。
(なんか、“星の王子様”
みたい……)
……だから、まぁ、いっか。
「さっき俺のことなんで殴ったの?」
「…え……?
だって不審者かと思って……」
クスクスとまた笑い出した綺麗な男の子。
肩が揺れるたびに、綺麗な髪も一緒に揺れる。
「違うよ」
「何だよ」
「『何で』殴ったの?」
『何か』で自分の頭を殴るジェスチャーを見て、「あぁ!」とあたしは声を上げた。
そういうことね!
(アハ体験だ)
「これ」
アイスノンを渡してみせた。
“星の王子様”はなんて言うのかなと思って。