【続】王子様とお姫様
「俺は千嘉のことが好きだ!!」
何言ってんの(笑)?
「…好き?
そう言えば千嘉を傷付けなくて済むって思ってるの?
…いい加減にしてよ、
愛武が千嘉のこと好きじゃないってこと十分理解してるから
もう…いいよ?
同情でそんなこと言われても全く嬉しくない
そんな言葉……いらない」
「同情なんかじゃない」
「同情だよ?
千嘉が可哀想なんでしょ?
助けたいんでしょ?
でもね、残念ながらもうダメなんだよ?
千嘉を助けたくてももう手遅れなの
今日で本当にさようなら」
「だから違うって!
俺の話を聞けよ!!!!」
「……聞かない
絶対に聞かない悲しくなるから
大好きだったよ、
生まれて初めてこんなに人を好きになった
幸せだった
だから愛武も……心の底から大好きって…愛しいって思える人…見つけて……しっ…しあ……ぅっ…」
ダメだ…
“幸せになって”なんて嘘でも言えない