【続】王子様とお姫様



「何がしたいの?」



「愛武と一緒にいたいの」



千嘉はヤカンを沸かしてる間も


コップに沸いたお湯を注いでる間も

ずっと俺の背中に抱き着いたまま離れない



「だから怖いなら見なければいいじゃん」



「うん…もう止める」



そう言うと背中から前へ移動して来た



そして


「千嘉のこと好き?」



“好き”毎日の日課の様に俺に聞いてくるけど


好きに決まってる



「好きだよ」



笑顔を向けて言うと



首を傾げて嬉しそうに微笑んで



「愛武、好き好きぃー!」



って腹に顔をくっつけてキツく抱き着いてくる



千嘉は知らないだろうけど


俺はこうやって甘えてくる甘えん坊の千嘉が可愛くて仕方ないんだ







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