【続】王子様とお姫様
「じゃあ…分かりやすく説明するからね」
「うん、お願い」
「私は……愛武くんが好きだったの…」
「……えっ?ぇえ!!マジ!?」
「マジ…だから愛武くんに彼女がいても奪ってやろうって思ってたの
初めて千嘉ちゃんに会った時
愛武くんのことがホント好きなんだなぁって…思った
それが千嘉ちゃんの第一印象
たまにメールしてたんだけどメールの内容もほとんど愛武くんの話で
…どれだけ好きなの?
ってちょっと呆れてた
で、昨日外のベンチに座ってる千嘉ちゃんの姿を見つけたから話し掛けたの
そしたら
愛武くんと別れちゃったって笑顔で話し出して
私に譲るとか言い出してきたんだよ?
愛武くんはきっと私みたいな子が好きだから
上手くいくって…
千嘉ちゃんは愛武くん依存症ってくらい大大大好きだったこと知ってたから
千嘉ちゃんがどんな気持ちで私に譲るって言ったのか考えたら
すごい……悲しくなった
ねぇ、あんな一途でいい子とどうして別れる必要があるの?
千嘉ちゃん以上に愛武くんを想ってくれる子いないよ?」