お菓子の犬小屋
「そうなのよ!」
「え、それってどうゆう意味!?セリナちゃんてば不思議ちゃん!」
「あははっ」
「そしたらセリナ、何て言ったと思う!!??」
「んなもったいぶんなよ」
「いやいやいや!突然よ?!だって突然よ!?!?
“だいすき!”―――って」
「「「だ、だいすき……」」」
「立ち上がったのよ!
校庭にいる『王子』の背中を見つめながら!数学の冴島に見つめられながら!」
バンバンバンバン!!!!
(大爆笑)
「いってぇぇ!!!腹も手も!!!」
「そりゃそんだけ机叩きゃ誰だって痛くもなるでしょうよ」
けっ、と悪態ついたあたしに、いつもなら怒るのに、レンくんは豪快に笑ったままだ。
「おっまえまじ最高だな!」
「あたし、そんなセリナちゃんがすき!」
「ね!?うけるっしょ??!!」
「……もう!
八条君のこと変なあだ名で呼ばないでよっ!」
「「「え?、『王子』?」」」
「やめてってばぁ!」