青い空、誓った想い
予想外の先生の言葉に、思わず聞き返してしまう。


「それとも俺の授業は分かりにくかったか?」

と悲しそうに私を見つめる。



恐らく先生は本気で教師として教え方に不安を感じているんだろうけど、不謹慎にもその表情にドキッとしてしまった。


先生があまりに悲しそうに見つめてきて、ドキドキしながらも慌てて首を横に振った。


「あの、すみませんでした。私の勉強不足が原因で、先生の授業には問題ありません」

と俯いて言った。



「井上?」


名前を呼ばれて顔を上げると、テーブルを挟んで座る先生の顔が目の前にあって鼓動が高鳴る。


そんなに覗き込まないで。


心の中でそう思いながら次の言葉を待っていた。
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