青い空、誓った想い
「ヴァイオリンはまだ弾けないのか?」

私の目を真っ直ぐに見つめている先生。



先生の目を見るのが恥ずかしくて、テーブルのコーヒーに視線を落とす。


「えっと…まだちょっと弾けないんです」



体育祭で右肩を痛めてからヴァイオリンは触っていない。

回復はしてきているが、完治にはもうしばらくかかりそうだった。




「じゃあ放課後は空いてるよな?」

先生はニヤリと笑う。


「え、まあ」




嫌な予感がした。





そして次に発した先生の言葉によって、その予感は見事に的中してしまった。
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