青い空、誓った想い
中から出てきたのは


「お待たせ〜」


香奈だった。



「何?がっかしした?」


「え、何が?」


「工藤先生かもってドキッとしたんでしょ?」



図星だったから言い返せなくて黙っていた。



「でもなんで遥佳が好きになったか分かったよ」


「え?」


「さっきの先生、いつもの目じゃないもん。普段、あんなに微笑むこともないし。あれは遥佳にだけ見せる特別な顔だね」




特別な顔?


私だけ?



「それはないよ」


「あるある」


そんなのあるわけない。


だって、私はただの生徒。


先生にとってはたくさんいる生徒のうちの1人に過ぎないんだから。






「あいつ遥佳のこと好きなんじゃん?」
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