青い空、誓った想い
午後の最後の授業は数学だった。


教室に工藤先生が入ってくると、女子が騒ぎ出す。


「席に着いて」

という先生の声にさえ反応する女子。


その瞬間、工藤先生の顔が曇るのを私はしっかり見ていた。




授業は静かに進められた。


分かりやすく、丁寧な授業を男子も女子も黙って聞いていた。


実際は、女子は授業を聞いているのか、先生に見とれているのか、分からなかったが。



数学はあまり得意ではなかった私も工藤先生の授業は好きになった。
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