青い空、誓った想い
気が付くと、私と先生は人混みから外れていた。



私はまだ先生の腕の中。



激しく鳴る心臓。


「先生…」


離してもらおうと思い、声をかけた。






ドーーーン





という音がした。


音と同時に空を見上げると、花火が打ち上げられていた。





「花火、始まったんだな」

と言う先生は、まだ私を離さない。





「あの、先生?」

もう一度、先生を呼んでみた。



自分の心臓の音がうるさかった。



「ごめん。でも、もう少しだけ」


と言って、先生の腕の力が少し強まる。



ドキドキが止まらない。
< 166 / 190 >

この作品をシェア

pagetop