青い空、誓った想い
「あの、私…」


覚えていないって正直に言おうとしたら、吉野くんに遮られた。







「あの時からずっと、井上さんのことが好きなんだ」






さっき名前を認識したばかりの彼から告白された。

突然の告白に何を言おうと考え込んでしまう。


しかし、吉野くんからしたら別に突然でも何でもないことだ。


サッカーで悪循環を起こしていたという『あの時』からの思いなのだから。



こういう時、どんな言葉を言えばいいのか分からなかった。


でもずっと黙っているわけにもいかず、絞りだすような声で正直に答えた。




「ありがとう。気持ちは嬉しいけど、私は誰とも付き合う気はないの。ごめんなさい」
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