青い空、誓った想い
「初めて話した時から変わってると思っていたんだ。普通の女子生徒は、どんなに頑張っても俺を教師として見ないのに、井上は違う気がしたから」



かっこいいことで教師として見てもらえない。


それが先生の中の悲しみ？



「それはかっこいい先生の運命ですね。私は恋愛とかに興味ないだけです」


「運命か…」


「でも先生はかっこいいだけじゃなくて、教師として素敵だと思いますよ。先生の授業は分かりやすいし」



「ありがとう」

と笑った先生の顔は、今まで見たものとは違い、素敵な笑顔だった。



初めて見た、工藤先生の本当の笑顔。

思わず、ドキッとしてしまった。


そんな私の心の中を探られないうちに

「長年って言ってましたけど、教師何年目なんですか？」

と尋ねてみた。
< 24 / 190 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop