青い空、誓った想い
「先生〜!ハチマキ取ったよ!」


私がハチマキを奪った時、甘えたような大きな声が聞こえた。



先生はその声の主に

「そうか」

とだけ言った。



「えーせっかく頑張ったのに、先生冷たいよ」

と先生にすねるように言う。



うちのクラスのもう1チームのハチマキを取ったのは、ポニーテールにした長い栗色の髪に、猫のような目。





昨日の子だ。



昨日の放課後、数学研究室から不満そうな顔で出ていった子だ。




「別にそんなことはない。真面目に練習しろよ、宮本」

呆れた顔でそう言う先生。



「ひどーい!ちゃんとハチマキ取ったのに」


「はいはい。頑張ったな」



呆れながらそう言う先生に、彼女は満面の笑顔を見せる。





親しげに話す工藤先生と宮本さんを見て、なぜか胸が痛くなった。
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