青い空、誓った想い
周りの女子達の「かっこいい〜!」というざわめきは耳に入らない。



最後に一瞬見せたあの表情だけが気になっていた。

ほんの一瞬、でも私は見逃さなかった。




寂しい目をした微かな笑み…




どうしてそんな顔するの?




なかなか頭から離れなかったその表情は、ヴァイオリンが忘れさせた。


その日の練習は熱が入りすぎた。

練習を終わりにするとベッドに横たわり、すぐに眠りに落ちてしまった。
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