青い空、誓った想い
こうやって振り回されるから、恋愛をしないと決めていたのに。


どうしたってヴァイオリンに影響する。




それでも私はこの想いと向き合いたい。


こんなにも人を好きになったのは、初めてだから。




正しいか、間違っているか、分からない。


でも

『自分の気持ちに正直でいないと、絶対に後悔する』

昨日の吉野くんの言葉を思い出すと、自分の気持ちから逃げてはいけないと思うから。




もう一度、心を落ち着かせてからヴァイオリンを手にして呟いた。


「好き」

ヴァイオリンも、工藤先生のことも。



今はせっかく練習できる時間があるんだから、大好きなヴァイオリンに集中しよう。


そう思い、再び弾き始めた。


ヴァイオリンの音色が音楽室に響き渡った。





弾き終わると、扉の方から拍手が聞こえた。

扉を背にして弾いていた私は、びっくりして振り向いた。
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