青い空、誓った想い
「工藤先生…」



「おはよう、井上」

そう言って微笑んだ先生。


自分の気持ちに気付いてしまったからか、急に鼓動が早くなる。


「今日も朝、練習してたんだな」


「早く起きてしまったんです」


「そうか。あ、昨日の騎馬戦でハチマキ取ってたよな。嫌がってたわりに頑張ってたじゃないか」



先生、私のことも見ていてくれたんだ。



「ハチマキ取れたのはきっと偶然です」


「そうか?でも井上はわりと何でも器用にこなしそうだしな」



「別にそんなことないですよ。あ、そろそろ時間かも」


音楽室の時計を見ると、もうすぐチャイムが鳴る時間だった。


ヴァイオリンをケースにしまった。


通学かばんとヴァイオリンを肩に掛けて、教科書に加え楽譜も入った重たいバッグを手に持った。


「すごい荷物だな。持ってやるよ」

そう言って、先生は勝手に私の手からバッグを奪う。
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