青い空、誓った想い
保健室はカーテンが閉まっていてひっそりとしていた。


今日は体育祭で、ケガの手当てはグラウンドに設けられた救護テントで行われている。

保健室の倉木先生はそこにいるのである。




私は誰もいない保健室の棚から湿布を取った。


誰にも心配をかけたくない。


だから、こっそり保健室で自分の右肩の手当てをしようと思った。




右肩を動かしてみる。



「痛…」




これじゃ弓、無理かも。



ヴァイオリンは右手で弓を持つ。

右肩の負傷はヴァイオリンの演奏に影響を及ぼす。



試しにヴァイオリンを弾く時のように右手の動かしてみる。


痛みが走り、顔が歪んだ。


しばらくヴァイオリンは弾けないかもしれない。



とりあえず、湿布を貼ろう。


そう思って湿布を手に取った時、保健室の扉が開いた。
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