青い空、誓った想い
「あ、ありがとうございます」

そう言ってお辞儀をした。



「ヴァイオリン、大丈夫か?」


「あ、何日かは弾けないかもしれないです。でも大丈夫です」


「そうか。ごめんな」


「え?」


「あー、いや…宮本、俺のクラスの生徒だし」


「先生のせいじゃないですよ」




先生は悲しげな顔をしてソファに座った。


「今日、騎馬戦よく頑張ったな。最初は嫌がっていたのに、意外と強かったし」


「偶然です」

冷静に言いながらも、先生に褒められて頬が緩んだ。



「なあ、ケガ治ったらまたヴァイオリン聴かせてくれるか?」



体育祭が終われば、放課後の騎馬戦練習はなくなる。

もうヴァイオリンの朝練の必要性はないため、するつもりはなかった。


でも

「これからヴァイオリンのコンクールがあるんで、またたまに朝練しようと思っているんです」


コンクールは本当だけど、朝練は先生のためなのかもしれない。
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