俺だけのベイビー☆★

葛葉(くずは)兄弟

「毎朝、毎朝来てるよな、お前ら」
「何迷惑そうにゆうてんねん。ほんとは健だってうれしいねやろ。ほんとピュアなんやから。」
「もうちょっと素直になったほうがええで。健モテへんやろ」
「2人して朝っぱらから俺をいじめにきたのかよ。」


この関西弁の奴らは葛葉(くずは)兄弟。あたしたちと同じ一卵性のおとことおんなの双子である。名前は男のほうは兄 葛葉 伊吹(いぶき)女のほうは妹 葛葉 楓(かえで)。
ちなみに出身は大阪。漫才コンビのような兄弟である。
っていうか日本こんなに双子多かったっけ?まぁいっか。


「ほな行こか。」
「そうやんな、はよせな学校遅れてまうなぁ。」
「行こ、楓」
「うん」

ここの兄弟ほんと仲いいな、なんて思ってたら重大なことに気がついた。
歴史のレポート家にわすれたぁっ!!

「悪いけど3人先学校行ってて!!ごめん!!」
「綾音おらな一緒に行く意味ないわぁ。」
「ホンマやわぁ」
「お前ら失礼なこといってんじゃねぇよ」
「ほんまのこと言っただけやん」
「むかつく・・・。だいたいお前ら@*#&%・・・・」    
         ・
         ・
         ・

「けんかしないでよ。もぅ早く行けーーーーーっ!!!」
「「はい・・・。」」

家からレポートをとってきた後、まだ時間に余裕があったので久しぶりに私は一人でゆっくり登校することにした。なんだか気分が良くなっていつのまにか鼻歌を歌っていた。

「~~~♪♪♪」

「お前見ない顔だな。」
「へっ!?」

突然の登場にびっくりした私。
こっちこそこんな男見ない顔だ。
そいつは髪は茶がかった黒で、ピアスをしていてかなりの美形だった。
まぁ、私の趣味じゃないけど。

「よく見ると美人じゃん。外見は守ってあげたくなる感じだけど気ぃ強そうだな。」
「はぁ?あんたに言われたかねぇんだよ。さ、さっさとそこどけ。」
「ほら、やっぱり。気ぃ強ぇじゃん。」

美人というコトバに動揺しながらもその後のそいつの言動にむかついているワタシ。
さっさとそこどけっ!!せっかくいい気分だったのに・・・。

       
       
    

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